菊池芳文
菊池芳文は桜の名手として知られております。
こちらの作品があまりにも素晴らしく、「花鳥画の名手」と呼ばれるようになり、その後も桜を題材にした作品
を多数残した為「桜の芳文」との異名もございました。
日本画和菓子シリーズでは「菊池契月 南波照間」を取り上げさせていただきましたが、菊池芳文の娘婿が契月という関係性です。
『春の夕・霜の朝』
右隻では、春の夕空が広がり、塒へと急ぐ群れを背に1羽の烏が羽を休めている。
その足元では、八重桜に紛れて2羽の雀が身を潜めている。
左隻では、霜が降りた冬の朝、草木や小川も凍てついて厳しい寒気が漂うが、番いの椋鳥が春の訪れを感じさせる。
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和菓子のコンセプト
「春はあけぼの」と言う通り、春は何かの始まりを連想させます。
そんな日本の感覚の中で、「春の夕」を題材にしている点にとても興味を持ち、和菓子を制作させていただきました。
夕暮れ時はマジックアワーと呼ばれるように日没により幻想的なグラデーションが空に描かれます。
そんな淡い光に浮かび上がる満開の桜のシルエットを表現いたしました。
お味の方は桜味、作品と同じく八重桜の塩漬けを使用しております。
展示と販売
京都市京セラ美術館ミュージアムカフェ ENFUSE様、京都市京セラ美術館(京都市美術館)様にご協力いただきました。
京都市京セラ美術館 コレクションルーム秋期の展示期間中、ENFUSE様にてご提供させていただきました。